「さよならポワロ!~世界が愛した名探偵・25年の軌跡~」

「さよならポワロ!~世界が愛した名探偵・25年の軌跡~」
好きな推理小説作家は?と聞かれたら、最初に出てくるのが、アガサ・クリスティ。
中でも、エルキュール・ポワロのシリーズは昔から大好きです。

TVドラマシリーズのポワロと、真鍋博さん装丁の文庫版を平行して楽しんでいたのが懐かしい。
上の特番は、今週スタートの最終TVシリーズに関連して放映されたもの。丁寧なつくりで感動しました。

たしかハードカバーで、クリスティ全作読破をしていらした方の本が出ていましたが、この秋から私も、ポワロものを最初から読み返してみようと思います。

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中島らも

本棚の整理をしていたら、買ったきり読んでいなかった、
中島らもの文庫本が2冊出てきました。
仕事場への行き帰りに読もうと思います。

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「決定版 感じない男」

ちくま文庫「決定版 感じない男」森岡正博 著
LIfestudies.org/jp

最近、身近な方が話題にしていたので、読んでみました。
哲学者の方の著作を読むのは、中島義道さんの一連のエッセイ以来。
難しいかもな、と身構えていたんですが、読みやすい文体でするっと半日で読了。

自分自身の精神とセクシャリティをまっすぐに見つめた上で、読み物として、社会評論としてスリリング。

「子どもから少女へ」の越境、性なき存在が、多くは外的要因、ぶしつけな「視線」や「侵害」から女という性を受け容れざるをえなくなっていく……という物語はよく語られますが、同じ時期の「子どもから少年へ」は自分自身に裏切られる形で始まるということが、実際に男性から語られるのは珍しい。
「女にならざるを得ない」と同様に「男にならざるを得ない」という視点にはっとさせられました。

少女に仮託してしまい、ときに暴力へと至る欲望の根源は自己否定ではないか?
第四章は腑に落ちる組み立てで、面白かったです。

同じ著者の「無痛文明論」が気になるので、本屋さんで探してみようと思います。

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